アステール総合美術研究所は1984年4月に開校しました。以来、芸大美大受験・高校美術科受験対策、年長から中学3年生までを対象とし遊びながら感性を身に付ける体験、社会人や大学生などの方を対象とし本格的な作品制作を体験、小4から美術・デザインの基礎を学ぶ、これらができる総合美術研究所として活動しており、2015年度からは10の教室とクラブに改組し活動をしております。
 「アステール」とは中世のラテン語で「木くず」の意味です。転じて大工の仕事場を意味する「アストリエ」となり、今日の「アトリエ」の語源となりました。歴史をさかのぼると「美術」は今日のように特別なものではなく、「木くず」のごとく身近で生活に密着した、工夫してつくること、創造することそのものであったのです。つまり「美術」は今日のさまざまな産業の分野のルーツであるといえます。
 現代は消費文化の社会であり、システム化され量産される物や情報をいかに選び取るかが文化とされています。ましてや地方に暮らすわたしたちは、文化的にも中央から流れ込む文化の消費者となっていることも否めません。しかしいつまでもそうした受け手に甘んじていることが、私たちから生きる活力を失わせていることも事実でしょう。作り手であり発信者であるという生きる手ごたえや人間的な喜びをもう一度据え置くことが必要だと考えます。
 このような、創造する手ごたえをもう一度獲得しようとする人々のためにアステールは開設されました。「人生を楽しむ工夫」こそ今日の「美術」であるべきだとわたしたちは考えます。